ロレックス シードゥエラー Ref.16600を買取させていただきましたので、仕様などご紹介します

目次

SEA-DWELLER

ロレックス 16600 正面 横

シードゥエラーと名付けられたモデルが誕生したのが1971年の事

それまでは防水時計と言えばサブマリーナーでしたが、フランスのコメックス者のダイバーが飽和潜水を行った時に水圧で風防が吹き飛んでしまうことが多発しました

そこでロレックスは試行錯誤のうえ水圧に強い初代シードウエラーRef.1665を開発し、ダイバーの期待に応えたのでした

 

このモデルの中にはシードゥエラーの表記が赤いモデルは「赤シード」と呼ばれ、センタースプリット仕様・オープン6・クローズ6・文字盤のブラウンチェンジなど様々な個体があり、限りなく希少なモデルとしてピンク表記のシードゥエラーの存在も確認され、個体が少ないため高額で取引されています

 

窒素とヘリウム

空気中には窒素が約80%含まれていますが、飽和潜水を行うと高圧の窒素が体内に入ることで「窒素酔い」が起こってしまいます

これを防ぐために、居住チャンバー内を酸素とヘリウムガスの混合気体にするのですが、このヘリウムガスが時計にとってダメージを与える原因になります

ヘリウムは非常に小さな分子のため、時計の内部に侵入するもの

高圧状態で入り込んだヘリウムは、上昇するにつれ膨張し内側から風防を吹き飛ばすほどの圧力が加わります

ロレックス 16600 バルブ

それを防ぐために開発されたのが「ヘリウムガス・エスケープバルブ」になり、時計の内側と外側の圧力差が3~5バールになると自動で開き、ヘリウムガスを逃がしてくれる機能が働くことで風防を守るものになります

 

防水性能

シードゥエラーRef.16600の防水性能は1,220m

実現するためには様々な工夫が行われています

まず、高い水圧からガラスを守るためにサイクロップレンズは取り付けられていません

さらにスクリュー式の裏蓋により、水圧が加わることで更なる締め付けが起こります

ロレックス 16600 裏蓋

リューズは三重密閉構造となり、リューズ側に1個・チューブ側に2個のパッキンが取り付けられることで、リューズからの水の浸入を守ります

ロレックス 16600 リューズ
3つの点がトリプルロックであることを示します(画像は16610)

素材にもこだわりがあるロレックスは、1985年より全てのステンレススチールのモデルに、904Lスチールと呼ばれる堅牢な素材を用いています

鍛造で造られるため強度がありますが非常に高価な素材のため、世界中に販売網を持ち自社の高度な製造技術を持つロレックスならではの選択といえます

ロレックス 16600 クラスプ
ツインロックにより不意な落下を防ぎます

 

精度

機械式時計で重要な精度

シードゥエラーRef.16600は、スイス公認クロノメーター検査協会の認定を受けた証であるクロノメーター表記がなされています

認定には

・5つの姿勢差

・3つの温度差

・15日間のテスト

・日差-4秒~+6秒

これらを全て満たしたムーブメントにのみ与えられるもの

ロレックス 16600 文字盤

夜光塗料はルミノバが使われ、緑色に発光します

以前使われていた放射性物質を含むトリチウム夜光(6時位置に※T<25の表記があるもの)は自発光であるため、半減期である12.3年を過ぎると光らなくなりますが、ルミノバは蓄光タイプの為、持ちが良くなっています

※トリチウムの量が安全基準である25ミリキュリー以下である事を示しています

精度にも素材にもこのような造りこみが行われているため、定価が数十万・数百万してしまうのも仕方のないことですね

 

2008年

この年を最後にシードゥエラーRef.16600の生産は終了します

これによって登場したのがシードゥエラー ディープシー Ref.116660

防水性・耐性・強度・ユーザビリティのどれもが向上したハイスペックモデルになります

 

シードゥエラー

ロレックス 16600 本体と箱

サイクロップレンズを搭載せず、防水性を高めたシードゥエラー

このモデルは価格の上下が激しく、人気があまりなかった頃はかなり安い金額で入手できましたが、どんどん価格は上昇し後に登場したシードゥエラー4000 Ref.116600はプレミア化しています

ですのでロレックスは、持っているだけで価値が上がる面を持ちます

 

こうなるとロレックスは資産と言えますので、今どれぐらいの買取価格になるのかな?と考えるのも面白いものですね

 

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