三ヶ所の異なるタイムゾーンを瞬時に読み取ることが可能な、ロレックス GMTマスターⅡ Ref.116710LNを買取させていただきましたので機能や詳細をご紹介
目次
GMTマスターⅡ 116710LN
初代GMTマスターRef.6542が登場したきっかけは、1955年にアメリカのパンナム航空より、パイロット向けに二つの異なる場所でも時刻が瞬時に読み取れるように依頼されたことになります
こちらは2007年に登場したモデルで、ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンをGMT針・モデル表記に使用し、機能性や堅牢性に優れることから世界を飛び交う人々などにも広く受け入れられています
前モデル GMTマスターⅠ
GMT針は長針・短針に連動して動くため、そのままの状態では第二時間帯を読み取ることはできませんが、24時間回転ベゼルを廻すことで瞬時に時間を確かめることができます
ベゼルを使った例
日本時間「20時26分」より5時間遅いアラブ首長国連邦の場合
回転ベゼルを5時間分「右」に廻すと、GMT針が指す回転ベゼルの数字は15時台になっているため、アラブは15時26分ということがわかります
GMTマスターはこのように時差分回転ベゼルを廻すだけで、第二時間帯を瞬時に把握することができます
その後、ブラッシュアップが行われながら生産されますが、1983年に短針を単独で動かせるGMTマスターⅡRef.16760が登場すると暫くは同時に生産されましたが、1999年頃にGMTマスターⅠの最終品番となるこちらのRef.16700を最後に生産を終えることになりました
GMTマスター2へ
カレンダーのクイックチェンジ機能はなくなりましたが、回転ベゼルはそのままに短針を自由に操作できるようになったことで、第三時間帯もチェックすることが可能に
ベゼルと短針を使った例
日本時間「22時11分」より5時間遅いアラブ首長国連邦の場合
リューズを一段引き出し短針を5時間戻すと、短針はアラブの時間である17時台(文字盤の時間)を示し、GMT針の指す回転ベゼルの時間を確認すると、日本時間が22時台だということが読み取れます
この状態で日本より時間が2時間早い国であるニューカレドニアの時刻が知りたい場合、回転ベゼルを2時間分「左」に廻すことで第三時間帯は0時台であることを知ることができます
- 回転ベゼルの1時間は文字盤の時間で2.5分だということ
- 2.5分×24時間=「60」となり一周で24時間
- 瞬時に読み取れるように「両方向回転ベゼル」になっています
カラー分け
GMTマスターⅠとⅡが混在していた時期は、簡単に識別できるようにベゼルカラーは
- Ⅰは「黒」と「赤×青」
- Ⅱは「赤×黒」
このように色分けされていましたが、Ⅰの生産終了をもってそのカラーはⅡに受け継がれ「黒」「赤×青」「赤×黒」のⅡが登場しました
「赤×青」はペプシ、「赤×黒」はコークと呼ばれています
高機能な116710LN
2007年に登場したこちらのモデルは、針と表記がレッドからグリーンに変更された以外にも、大幅に改良された点がありますのでご紹介します
ベゼルの強化
見た目にも光沢のある佇まいで雰囲気のあるベゼルは、プラスチックからセラミックへ変更され「セラクロムベゼル」と名付けられました
また目盛と数字はPVD加工が施され、プラチナ粒子による特殊なコーティングが施されています
これによりプラスチックよりも格段に耐蝕性・耐傷性が上がり、紫外線からの褪色を防ぐなど格段に耐久性が上がっています
ちなみに116710LNの「LN」は、フランス語で「Lunette Noir」となるのを略したもので日本語にすると「黒いベゼル」になります
夜光塗料の変更
トリチウム夜光からスーパールミノバへ夜光塗料が変更された後、2013年ごろより新しい夜光塗料である「クロマライト」が採用されることで、発行色は緑から青になり発行時間は約4時間から約8時間へと変更・改良されています
このモデルは2007年に登場しているため、切替の時期を境にインデックスと針の塗料が混合していますので、購入される際は注意が必要になります
高額なスチール素材
ロレックスは1985年よりケースやブレスの素材に「904Lスチール」という、強度や研磨性に優れた素材をステンレスでできた全てのモデルに採用しています
この素材はハイテク産業や宇宙工学の場で使われるもので、長期間にわたる使用に耐えうるように採用されていますが、製造には多額のコストがかかるため時計には一般的には使われないもの
しかし、ロレックスはどのような状況でも堅牢性と美しさを求めるため、コストをかけて素材を自社工場で生産し供給しています
このような追求を行っているためロレックスは高級品であり、精度にも拘ることで他社との差別化を図った事で今のロレックスがあるのでしょう
イージーリンク
クラスプの仕様が大きく変更され、より外れにくく調整しやすいものへと生まれ変わっていて、最大の特徴は特許を取得した「イージーリンク」が導入されたことではないでしょうか
特殊な時計工具を使わなくても簡単に半コマ分(約5ミリ)調整することができるため、夏は開いた状態で使い、冬は閉じることで一年中快適に装着することが可能になっています
操作はブレスレットを引き出すか、奥側に収納するかだけなので非常に簡単にできます
更なる気密性
Ref.16710ではツインロックだったリューズがトリプルロックになることで気密性が上がり、チューブ側に2個リューズ側に1個パッキンが取り付けられた三重構造になっています
この他、リューズガードとインデックスが大型化し視認性と耐久性のアップも果たし、中空だった中央のリンクコマは無垢仕様になり鏡面仕上げとなっています
ムーブメント
キャリバー3186が搭載されたムーブメントは、精度・耐久性がアップしさらに信頼できるものになっています
時計の心臓部には「ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ」が使われ、耐磁性と耐衝撃性が格段にアップし、さらに精度においてもスイス公認クロノメーター検査協会(COSC)の認定を受けています
さらにロレックスは、その基準を超える日差-2秒~+2秒を実現しています
「SUPERLATIV CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」(公式に認められた高精度クロノメーター)の名にふさわしい造りになっています
仕様
メーカー | ロレックス |
モデル | GMTマスターⅡ |
リファレンス | 116710 |
文字盤 | ブラック |
ケースサイズ | 40ミリ |
素材 | ステンレススチール |
防水 | 100m |
ムーブメント | キャリバー 3186 |
振動数 | 28,800 |
パワーリザーブ | 48時間 |
機能 | 回転ベゼル・GMT針 |
参考価格 |
スポーツモデルは特に
格段にパワーアップした116710LN
ロレックスのスポーツモデルは高額で売却できることから、リセールバリューは相当なものですので、買い替えの際などに力を発揮してくれるでしょう
また、マイナス査定にならないように購入時に保証書・コマ・箱などの付属品が付いていましたら、買取や査定の際は必ず一緒にお持ちになることをお勧めします