ロレックスを代表するスポーツモデルといえば、やはり「デイトナ」が真っ先に浮かぶのではないでしょうか?
唯一のクロノグラフとして、変わらぬ人気モデルです
目次
デイトナの買取品
その中でも、ステンレス素材とゴールドを組み合わせたコンビタイプであり、ロレックスの言葉では「ロレゾール」と呼ばれるデイトナを買取させていただきました
この「ロレゾール」は1933年に商標登録され、サブマリーナー・ヨットマスターなどのスポーツモデルや、デイトジャストに用いられたロレックスを象徴するデザインになっています
750イエローゴールドと合わされるステンレススチールにもこだわりがあり、使われるスチールは宇宙工学やハイテク産業において用いられる「904Lスチール」という、非常に信頼度の高い素材を使用しています
耐蝕性に優れ、研磨すると美しい輝きを取り戻す、非常に魅力的な素材
その反面、製造には多額のコストがかかるため使用できるメーカーが限られるなか、ロレックスは1985年より全てのスチールモデルに採用し、それらの部品のすべてを自社で製造しています
モデルの詳細
メーカー | ロレックス |
モデル | デイトナ |
リファレンス | 16523 |
文字盤 | ブラック |
ケースサイズ | 40ミリ |
素材 | ステンレススチール×イエローゴールド |
防水 | 100m |
ムーブメント | キャリバー4030 |
振動数 | 28,800 |
パワーリザーブ | 52時間 |
機能 | クロノグラフ |
参考価格 |
クロノ+タキメーター
1963年に誕生したデイトナは、プロカーレーサーのために開発されたロレックスで唯一のクロノグラフを搭載し、タキメーターと併せて読み取ることで車などの平均時速を測定することが可能
操作はいたって簡単で、スタートと同時にクロノグラフを作動させ1km走行したときに(60秒以内)止まっているクロノグラフ針が指すタキメーターの目盛を読むだけ
例えば、45秒かけて走行した場合その先には80の目盛があるため、この場合は時速80kmで走行していたことが確認できます
最高測定速度は目盛にある最大数値400kmとなり、1km走行するのにかかる時間はわずか9秒
ムーブメントはキャリバー4030が搭載され、これはゼニス社の傑作である「エル・プリメロ」をベースにロレックスが独自に改良を加えたもので、時計の心臓部であるテンプの動きを、毎時36,000から28,800振動に抑える事で耐久性を持たせることに成功したもの
バックル
バックルはダブルロック使用になっているため、不意にバックルが緩み落下する危険性を軽減する造りになっていますが、16523となると製造から数十年ほど経っているため、歪みが生じているとロックが両方外れてしまう恐れがあるため、定期的にオーバーホールに出しチェックしてもらうのがお勧めです
なおこちらのバックルのように、大切にしていても気づかないうちにキズがついてしまいますが、オーバーホールに出せば綺麗に研磨されて戻ってきます
しかし、ここで注意したいのはあくまでも「研磨」のため、深いキズやヘコミは取りきれない場合があるのと、磨くという事はすり減るということでもあり原型の状態からは痩せていってしまうのも注意しなければなりません
3つの点
3時位置のリューズを見てみると、王冠マークの下に3つの点が配置されているがこれにも意味があるのはご存じですか?
これはトリプルロックリューズであることを示していて、チューブ側に2個・リューズ側に1個パッキンが取り付けられた3重構造であることを表し、主にダイバー系のモデルに採用されサブマリーナー・ディープシー・シードゥエラーなどに見受けられます
- 2つの点のモデルはツインロックや金無垢素材
- 1つの点のモデルはプラチナ
- 横棒のモデルはステンレス・スチール
そのほか、全くなしや+が確認されていますが、かなりのアンティークモデルでないと確認ができなくなっています
コンセプト
デイトナの由来といえば、ストックカーレースのサーキットとしてアメリカ・フロリダ州デイトナ・ビーチに「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」が完成し、それを機に計測器としての協力を開始したのに伴い、カーレースをコンセプトとして開発されたもの
その後、数々のブラッシュアップが行われることになりますが、ロレックスが追い求めたのはやはり「精度」であるといえます
デイトナの文字盤にも表記される「SUPERLATIV CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」こそがその表れで、公式に認められた高精度クロノメーターを意味するもの
当時の時計業界では独自認定が行われていたため、公式に最上級の認定を受けることで差別化を図ったその精神は、絶やされることなく今に受け継がれています
なぜなら、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)の認定基準が日差-4秒~+6秒であるのに対し、ロレックスの精度は日差-2秒~+2秒(※ケーシング後)となっています
※ケーシングとは部品を取り付ける作業の事
このように、高精度ムーブメント・高価な素材・高度な技術が組み込まれたデイトナは、その歴史や背景に魅了されるファンが多く、希少な「ポール・ニューマン」モデルや一時期にしか存在しない特徴を持つモデルなどはプレミア価格で取引されるもの
そのためデイトナは世界中でコレクターがいるため、「円安」になると買取価格が上がる傾向にありますので、お持ちの品の売却をお考えでしたら「円相場」も参考にして下さい
買取実績と注意点
ロレックスを長年買取させていただいていますので、安心してお取引いただけると思います
また、査定の注意点としましては、購入された時の付属品
- メーカー発行の保証書
- ベルトのコマ
- 箱
これらは査定時に数万~数十万円以上の価値がある付属品になりますので、残っている場合は全てお持ち下さい
機械式時計の精度に関しましては、長年オーバーホールに出していない状態でも当店の精度測定器「ウォッチエキスパート2」を使えば簡単に分かりますので、査定前にオーバーホールに出していただかなくても結構です