ロレックス唯一のクロノグラフモデル「DAYTONA]Ref.116523の、白文字盤を買取させていただきましたので機能や仕様をご紹介いたします
目次
DAYTONA
1963年に登場したデイトナは、カーレースを想定した造りになっており、その起源は1959年にストックカーレースのサーキット「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」の完成に伴い、計測器の協力をした事によります
タキメーターとクロノグラフがその象徴であり、併用することで車の速度が容易に測定できるため、クォーツ時計がまだない時代では画期的な計測器といえるでしょう
コスモグラフの由来といわれているのが、当時NASAの宇宙開発が開始されたことによる「COSMO」と、クロノグラフを織り交ぜたのではないかといわれ、ロレックス独自の造語として知られています
平均時速の測定
クロノグラフを操作し、ベゼルに記される数字を読み取れば、容易に車の平均速度を割り出すことが可能
ねじ込み式のボタンを開放し測定をスタートして、1km走行した時にストップし、針の延長線上にあるベゼルの数字を読むだけ(但し、60秒以内の測定に限ります)
例えば、三時の位置に止まっている場合、ベゼルには240の数字が刻まれているため、その車の平均時速は240kmだと、容易に測定が可能になっています
気を付けなければならないのは、使用後は必ず解放したボタンをねじ込んでおく事
開放していると防水機能は働かない為、水の浸入を許しムーブメントを痛めてしまう恐れがあります
世代交代
Ref.116523は2000年から登場したモデルで、ロレックス念願の完全自社開発のクロノグラフムーブメントを搭載しています
では先代のRef.16523はどのメーカーのムーブメントを使っていたのでしょう?
それは、ゼニス社の傑作品「エル・プリメロ」をベースにしたもの
一般的な時計の振動数は8ビート/秒であり、毎時28,800回であるのに対し、エル・プリメロは10ビート/秒になり毎時36,000回を誇ります
振動数が多くなるにつれて、衝撃に強くなったり精度を高く保つ事ができます
但し、良いことばかりではなく、振動数が多くなるにつれ摩擦する回数が増えるため、耐久性が落ちる事が懸念されます
そこでロレックスはこのムーブメントをそのまま搭載するのではなく、振動数を8ビートに落とし耐久性を上げたムーブメントへと改良しました
そして、2000年になると自社開発のムーブメント「キャリバー4130」が搭載されたRef.116523の登場と共に、Ref.16523は12年に渡る生産に幕が下ろされる事になりました
キャリバー4130
キャリバー4130はロレックスの悲願であった完全自社開発のクロノグラフムーブメント
前モデルに比べパワーリザーブは52時間から72時間に引き上げられながらも、部品数を大幅に減らすことに成功し、秒針を正確に合わすことのできるハック機能も追加されました
その後ヒゲゼンマイに「ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ」が装備されることになり、磁力の影響を受けにくくなるとともに、耐衝撃性が従来の約10倍に引き上げられ温度変化にも強くなっています
このムーブメントは2016年に発売されたRef.116500LNにも継続して使用されているため、非常に優秀なムーブメントと言えるでしょう
精度を見てみると、COSC(スイス公認クロノメーター検査協会)のクロノメーター認定を受けているのはもちろんの事、ケーシング後には日差-2秒から+2秒の精度で世に送り出されます
リューズやバックル
リューズには3つのポッチが表現され、これはトリプルロック構造のリューズであることを示すもので、リューズ側に1・チューブ側に2つの密閉構造を持つことで防水性を保っています
デイトナはクロノグラフのボタンがねじ込み式になっていますので、使用する際には開放する必要がありますが、使用後には戻しておかないと水没の事故が起こりますので注意が必要です
バックルに丸い穴があるタイプは旧型となり、買取査定の際は減額となってしまいますが、当時では最新のため仕方ありません
何故、使わない時計の早期売却を促すかというと、マイナーチェンジにより部品の改良が行われた場合、ほとんどが旧仕様のものはマイナスポイントになるからです
仕様
メーカー | ロレックス |
モデル | デイトナ |
リファレンス | 116523 |
文字盤 | ホワイト |
ケースサイズ | 40ミリ |
素材 | ステンレススチール×イエローゴールド |
防水 | 100m |
ムーブメント | キャリバー4130 |
振動数 | 28,800 |
パワーリザーブ | 72時間 |
機能 | クロノグラフ |
参考価格 |
ロレックス 116523
変わらぬ人気を誇るデイトナを買取させていただきました
文字盤のバリエーションも豊富で、白以外にも黒・青・ゴールド・グレー・シェルなど多彩な色を楽しめるのもこのモデルのポイントですね
査定にお持ちいただく場合は、保証書・コマ・箱が残っていましたら必ずご一緒にお持ち下さい