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パールの現状
パールといえばネックレスやイヤリング・指輪などのジュエリーに使われ、昔は冠婚葬祭などには欠かせない物でした
時が経つにつれ養殖技術が拡大し、今では安い物ですと3点セットで数万円程で売られているものもあります
このような価格を実現するためには大きくコストカットをする必要があり、養殖期間を短くすることで大量に生産する事を目的としたものや、安価な貝を使う事でコストを下げたものなどがあります
そうなると見た目に良くない質の悪いパールが出来上がりますので、これが原因で当然売れなくなり、需要の減少も相まってさらなるコストカットが必要となる事で、負のスパイラルができてしまいました
その影響でパールの市場価値が以前に比べて減少しましたので、質の良い品以外はなかなか高い金額をお付けできないのが現状です
コンクパール
そのような中で、何故コンクパールが希少なのかというと、取れる量が僅かで且つ天然であることです
コンクパールの母貝となるのはピンク貝で、その大きさは数十センチになるほどの大ぶりな貝です
生息地はバハマ諸島や西インド諸島のカリブ海で、元々は食用として採取されていました
そんな中、見つかったのがコンクパールです
火焔模様
ピンク色が美しく、その中に火焔模様(フレイムマーキング)と呼ばれる、炎が燃えさかっているような特徴が見られる物が上質の証とされています
形としては画像のようなオーバルがほとんどで、真円のものが採れることはほぼありません
また、パールの大きさは通常ミリで表されますが、その特徴から重さを表すカラットが用いられます
ここまでコンクパールと呼んできましたが、厳密にいうと真珠ではありません
何故なら真珠層を持たない為でありますが、例外的にパールと呼ばれます
デザインジュエリーとして
こちらのネックレスには、3.78カラットのコンクパールがセッティングされています
一般的に0.数カラットのものが多いので、この大きさになると希少性が高くなりデザインも良いため、査定アップとなりました
火焔模様は肉眼で確認できるほどの物と、拡大鏡で判別できるものがありますが、前者の方が価値は高くなります
こちらも肉眼で確認できましたので、良いポイントの一つとなりました
養殖
また巻貝の為、核を挿入する隙間がないため養殖は不可能だとされていましたが、ラボの報告では麻酔を用いて引っ張り出し核やピース(細胞)を挿入し、元に戻すことで成功したとの記述が見られました
成功率も60~80パーセントと高く、天然の物と大きな違いは出なかったとあります
まとめ
天然コンクパールは食用として、またその希少性の高さから乱獲が行われ、一時はワシントン条約によって規制されました
現在では解かれていますが、地域によって採取には制限がかけられている状態です
このように、希少性と天然である事がコンクパールの価値を保つ要因になっています
採算が採れるまでに養殖技術が向上すれば、リーズナブルな金額で手に入れられる日が来るかもしれませんので、それまでに買取に出すというのも悪くないかもしれません